
韓国のある病院で2対1肝臓移植手術を受けたアラブ首長国連邦の男性が家族と会話している。昨年はアラブ首長国連邦から2千9百人以上の患者が韓国を訪ねた。これは両国政府が患者送出協約を締結する前の2014年の2千6百人より11.9%増えた数字だ
アラブ首長国連邦(UAE)の男性患者(57歳)は現地で肝硬変と診断されてから病状が悪化した。彼は昨年韓国で息子と従弟から2対1の肝臓移植手術を受け、合併症なく回復に向かっている。
もう一人のアラブ首長国連邦の男性患者(36歳)は5~6カ月間に渡り下肢の痛み・しびれにより排尿の度に不便を感じていた。彼は本国でMRI撮影をした結果胸椎に腫瘍が発見され、韓国で手術を受けて腫瘍を切除した。その後リハビリを経て現在は最低限のサポートを受けて歩けるようになった。
7歳のロシアの子供は声のかれや呼吸困難などの症状が現れる、喉頭および気道の乳頭腫(イボ)を患った。何度も手術を受け、気道にチューブを入れたものの効果はなかった。現在、この子は韓国で2回の手術を受け気道からチューブを抜いた。今は自発呼吸ができ、声を発することもできる。
彼らは昨年韓国の病院で診療を受けた外国人患者の一部。保健福祉部によると、2015年1年間で韓国を訪ねた外国人患者は29万7千人余りで、2014年の26万7千人余りから11%も増えたという。韓国で治療を受ける外国人患者の累積も120万人に達する。
診療分野別では消化器・呼吸器・循環器・家庭医学などの内科分野が7万9,091人で全体の21.3%と、最も高い需要を占めていた。美容外科(17%、4万1,263人)、健康診断(9.3%、3万4,284人)が後に続いた。
患者の国籍は、中国が前年比24.6%増の9万9100人で最も多く、アメリカ(4万1千人)、ロシア(2万900人)、日本(1万8,900人)、カザフスタン(1万2,600)の順となった。中国は2012年以来最も多くの患者を韓国に送り続けている。
中東や中央アジアの場合、政府同士が医療分野の協力を強化したおかげで韓国を訪ねる患者が着実に増えている。昨年韓国病院で診療を受けたUAEの患者は2,900人で、前年の2,600人から11.9%増となった。ウズベキスタンも昨年に2,600人の患者が韓国で診療を受けており、前年の1,900人より38.3%増えた結果を記録した。
保健福祉部は昨年に外国人患者が増えた要因として国家間患者送出協約、韓流文化の影響、患者出身地域の多角化を挙げ、外国人患者らがレベルの高い医療サービスを経験し、権利を保護してもらえるように「医療における海外進出および外国人患者誘致支援に関する法律」を23日から施行し、それを後押しするための通訳・食べ物・観光といった非医療サービスを拡大する予定だと表明した。
コリアネット ユン・ソジョン記者
写真:保健福祉部
翻訳:イム・ユジン
arete@korea.kr

昨年韓国で胸椎腫瘍切除手術を受けてリハビリをしているアラブ首長国連邦の患者の様子

韓国で喉頭と気道にあったイボの除去手術を受けて回復したロシアの子供