「ああして無理矢理連れて行かれたときの気持ちが理解できますか。15~16歳の少女がですよ。もう忘れることができません」
13歳のときにジャガイモを掘りに行こうとして慰安所に連れていかれた少女が旧日本軍の旭日昇天旗を踏みつける姿や、まるで銃で撃たれたような女性の胸の傷跡など…。
3月1日、大韓民国歴史博物館では、今年初めにフランスの「アングレーム国際漫画祭」で世界の人々に従軍慰安婦被害者の実情をリアルに証言した漫画22作品がすべて公開された。
キム・グァンソンさんやイ・ヒョンセさん、パク・チェドンさん、チェ・インソンさんら20人の作家による作品で、キム・グァンソンさんとチョン・ギヨンさんによる「蝶の歌」やタク・ヨンホさんの「花の指輪」、オ・セヨンさんの「14歳の少女の春」など22作品だ。
3月1日に大韓民国歴史博物館で開かれた「日本従軍慰安婦被害者特別展」で、チョン・ホンウォン首相が従軍慰安婦被害者のカン・イルチュルさんの手をとりながら言葉を交わしている。左からチョン首相、チョ・ユンソン女性家族相、カンさん(写真提供:大韓民国歴史博物館)
文化体育観光省と女性家族省は、「まだ終わっていない」と題して「日本従軍慰安婦被害者特別展」を開催中だ。
文化体育観光省のチョ・ヒョンジェ第1次官やチョ・ユンソン女性家族相、慰安婦被害者、アングーレム国際漫画祭に参加した漫画家らが出席した開会式で、チョン首相は「若者たちの正しい歴史教育の場となり、日本に正しい歴史認識を求める良いきっかけになるはずだ。従軍慰安婦問題が人類普遍の人権問題として広く認識してもらうきっかけになってほしい」と述べた。
そして、従軍慰安婦被害者のイ・ヨンスさんとカン・イルチュルさんに、「一日も早く日本政府が従軍慰安婦被害者問題の解決に乗り出すよう、政府も全力で取り組む」と約束した。
同展示会には「日本軍の慰安所の管理人の日記」や「収容人名簿」といった日本従軍慰安婦被害者の歴史を証明する資料も展示されている。また、キム・スンドクさんの「慰安所に連れて行かれた日」やカン・ドッキョンさんの「奪われた純情」など、従軍慰安婦被害者らが生涯消えることのない悲しい記憶を自ら描いた絵も公開されている。
1日に開かれた「日本従軍慰安婦被害者特別展」で、従軍慰安婦被害者のカンさん(左)ら出席者が、従軍慰安婦の資料に関する説明を聞いている(写真提供:大韓民国歴史博物館)
「日本従軍慰安婦被害者特別展」で、チョン首相が被害者らの悲しい過去が描写された漫画を鑑賞している(写真提供:大韓民国歴史博物館)
チョ女性家族相は、「この問題を多くの人に認識してもらい、被害者たちの名誉を取り戻して傷を癒してあげたい。韓国と日本の友好を後代に継承するためには、今この問題を解決しなければならない」と強調した。
1日に開かれた「日本従軍慰安婦被害者特別展」の開会式で、チョ女性家族相が挨拶している(写真提供:大韓民国歴史博物館)
従軍慰安婦被害者のイさんは、「私が死ぬ前にこの問題を解決してほしい。後世のために、そして将来の両国のために、この問題は平和に解決しなければならない」と語った。
「日本従軍慰安婦被害者特別展」は4月13日まで開かれる。
コリアネット ソン・ジエ記者
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