モッパン(食事の様子を撮影した動画のこと)の元祖国であり、日常の挨拶で「ごはん、食べましたか」と聞くほど、食べ物に本気の国、韓国。全国各地では毎月、数多くの食まつりが開催される。KOREA.netは内部でアンケート調査を実施し、読者に紹介したい地方の食まつりを選定した。選ばれたまつりには、KOREA.net記者が実際に訪問し、現場の様子をレポートする。第6弾は、慶尚北(キョンサンブク)道・金泉(キムチョン)市で行われた「キムパ祭り」だ。
「金泉キンパ祭り」を訪れた観覧客の様子=慶尚北道・金泉市、金泉キンパ祭り事務局
[金泉=シャルル・オデゥアン]
本格的な秋を迎えた先月26日。慶尚北(キョンサンブク)道・金泉(キムチョン)市にある泗溟大師(サミョンデサ)公園は、行楽客でにぎわっていた。
韓国でキンパと言えば、遠足や運動会の定番レシピになっている。手軽に作れて持ち運びやすく、満腹感も得られやすい。もちろん、普段でも気軽に楽しめるメニューだ。最近は海外でも、いろんな食材が入って栄養バランスの良い健康食として注目を集めている。
金泉キンパ祭りでは、ポンティギ(米菓子)がお皿として使われていた。ポンティギまで食べてしまえば、ゴミを減らすことができてエコだ=シャルル・オデゥアン
先月26~27日、金泉市は「金泉キンパ祭り」を初めて開催した。クルミやスモモ、ブドウなどで有名な金泉で、なぜキンパ祭りが開催されることになったのだろうか。
金泉市が若者を対象に「金泉のイメージ調査」を行った結果、「キンパ」という答えが最も多かったそうだ。その理由は、韓国で有名なキンパチェーン店である「キンパ天国(チョングク)」を略した言葉である、「キムチョン」と地名「金泉(キムチョン)」が同じ発音だから、というものであった。そこでこの際、金泉市で「キンパ祭り」を開催しようと話になったという。キンパをテーマにして、地域のイメージを向上させようという狙いだ。
キンパゾーンには、スモモやクルミ、コチュジャン、黒豚など、多彩な材料がぎっしり詰まったユニークでおいしそうなキンパがたくさんあった。特に、近隣のお寺のお坊さんが作るキンパのブースの前には、長い行列ができていた。
イ・ヘジョン料理研究家がキンパを作る様子を見る訪問客の様子=10月26日、金泉キンパ祭り事務局
いろんな材料を使ってキンパを巻いてみることができる体験ブースも人気だった。キンパだけではない。キンパとの相性が抜群のトッポッギやスンデ、天ぷら、ラーメンのブースもやはり訪問客でいっぱいだった。
金泉の特産物を材料にした「金泉キンパ料理大会」も行われた。8月に専門家による1次審査をクリアした10チームが、先月26日、本選に進出した。
各チームは、キンパを新しく再解釈したユニークなキンパを披露した。衛生、完成度、味、栄養価、創意性などを総合的に評価し、金賞・銀賞・銅賞を各1チームずつ選出した。
「金泉キンパ料理大会」の優勝作、「オサミキンパ」=シャルル・オデゥアン
「金泉キンパ料理大会」の優勝作は、「オサミキンパ」だった。イカ墨を使った黒米ご飯に金泉の特産品である黒豚とクルミを入れたキンパだ。好みに合わせて、豆腐で作ったソースや、辛いコチュジャンソースをつけて食べる。今月からコンビニのCUでも販売が予定されている。
次は、「金泉キムパ祭り」に対する筆者の5つ星評価。
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