北漢山。後ろに見えるのはソウルの全景=国立公園公団
[ソウル=大草紀子(日本)]
ソウル近郊には美しい山が多く、日帰りで行けるところも多いです。
しかし、韓国を訪れた外国人観光客は、関連情報が不足していたり、登山装備がなかったりして、気軽に山に登るというわけにはいかないようです。
そんな外国人観光客に登山服や靴を無料で貸し出し、登山のガイドまでしてくれる観光センターが北漢山にできました。
ソウル都心登山観光センター=大草紀子撮影
地下鉄・牛耳新設(ウイシンソル)線の終点、北漢山牛耳駅の2番出口から5分ほど歩いたところ、北漢山の入り口に、『ソウル都心登山観光センター』が新しくできました。
先月5日、外国人20名を招待してのセンターの体験と、KBS等の記者を呼んでの取材があり、私もセンター&ハイキング体験をしてきました。
外国人体験者の国籍は、日本、アメリカ、メキシコ、フィリピン、ルーマニアなど様々。ソウルに長く住んでいる人もいれば、一時的に韓国に来ている観光客もいました。登山が好きで、よく行くという人もいれば、北漢山に来るのも初めてだという人もいます。北漢山はソウルの中心部からも地下鉄で簡単に行けるのですが、そのことに驚いている人もいました。
どのコースで北漢山に登るのがよいか、見どころはどこかなど、英語、中国語、日本語で情報を提供してくれます。
外国人の登山客が同センターで登山用品をレンタルしている=ソウル観光財団
それだけでなく、登山用品も無料でレンタルすることができます。
借りることができるのは、登山用のシャツ、ズボン、登山靴です。 男性用も女性用も様々なサイズがあるので、自分にぴったりのサイズをレンタルできます。
しかも、ロッカーとシャワールームも使用できるので、登山用品を一切持っていなくても、普段着のままで出かけ、登山やハイキングを楽しんで帰ることができます。
オンラインで予約、または、当日その場でレンタルも可能ですが、サイズがない場合もあるので、利用の2日前までに予約するのがよいということです。
このように登山用のシャツ、ズボン、登山服をセットで借りることができる=大草紀子撮影
私もシャツ、ズボン、登山靴をレンタルしました。今回は事前に自分のサイズを申請しておいたのですが、登山靴が少し大きいような気がして、ワンサイズ小さいものを試したいと言ったら、すぐに出してくれて、取り替えてくれました!
靴下や帽子などはありませんが、センターのある建物の1階には登山用品の店も入っているので、必要なものがあれば、そこで買うこともできます。
この施設は、外国人と、外国人と一緒に来た韓国人はすべて無料で使えます。事前に予約をすれば、無料で英語のガイドが同行もしてくれます。
登山を楽しむ外国人観光客がたくさんいます=大草紀子撮影
今回の外国人体験者は、本格的な登山ではなく、簡単なハイキングをしました。とても暑い日でしたが、森の中の木陰に入るとひんやりとして気持ちがよく、川の水が流れる音に癒やされました。
レンタルウェアのシャツが、汗をすぐに蒸発させてくれるので、とても涼しく、普段着ている服とは全然違ったので驚きました!登山靴も、底が厚くて歩きやすく、安心して山道を歩けました。こんな装備が無料でレンタルできるのは本当に便利だと思いました。
最近、ソウル観光財団が外国人1千人余りにアンケート調査をした結果、10人のうち8人がソウル近郊の登山やトレッキング観光に興味があると回答しました。ソウルの都心風景と調和した山に登ってみたいという需要があるのです。
このセンターは、試験運用を開始して2週間あまりで300名が訪れ、見学をしたり、利用をしたりしたそうです。
すでに本運用を開始しており、たくさんの利用があれば、北漢山以外の山にも同じようなセンターを開設する意向があるとのことです。
皆さんもソウル都心で登山を楽しんでみませんか。
ソウル都心登山観光センターhttp://www.seoulhiking.or.kr(英語、韓国語)
*この記事は、日本のコリアネット名誉記者団が書きました。彼らは、韓国に対して愛情を持って世界の人々に韓国の情報を発信しています。
km137426@korea.kr