韓国がアジア・インフラ投資銀行(AIIB、Asian Infrastructure Investment Bank)への参加を決定した。企画財政省は26日、韓国がAIIB創設加盟国(Prospective founding members)として参加することを決定し、これを中国に伝えたと発表した。
韓国政府は26日、AIIBへの参加を表明した。写真は22日に開かれたアジア太平洋経済協力会議(APEC)財務大臣会合でAIIBへの参加について言及するチェ・ギョンファン経済副首相兼企画財政相
AIIBは、アジアの発展途上国の建設・交通などのインフラに投資するために設立される国際開発銀行で、インフラ整備を推進する国に低金利で資金を融資し、道路や鉄道、港湾、工場などの整備を支援する。AIIBは、今年末か来年初めに正式に発足する予定で、本部は中国北京に置かれる。
企画財政省の関係者は、「主要な友好国と緊密に連携し、将来はAIIBが責任性や透明性、ガバナンス、債務の持続可能性などで多国間開発銀行に匹敵する高い水準の模範的基準を備えた機関にしたい」と説明する。
韓国のAIIB参加表明について、中国メディアは「大きな意味がる」と報じた。3月30日付けの中国南方都市報は論評で、「韓国のAIIB参加表明は、英国など西側諸国よりも遅かったが、韓国と中国がより一層親密になったことを内外に示すものであり、韓中戦略的協力パートナーシップをさらに強化するもの」と説明した。さらに同紙は、今後韓国は「一帯一路」の建設に積極的に参加するとともに、アジア太平洋地域の経済統合という大きな流れに乗るだろうとしたうえで、韓国が複雑な国際政治関係にあるにもかかわらず最終的にAIIBへの参加を決定したことは、アジア諸国が共に発展を模索していくうえで良いモデルとなったと評価した。
コリアネット イ・スンア記者
写真提供:連合ニュース
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