科学技術

2017.01.06

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天然記念物第552号に指定された拒文岳の溶岩洞窟系上流洞窟群のウッサンジョン窟の中には崩壊により橋状の構造になった溶岩橋が発達している

天然記念物第552号に指定された拒文岳の溶岩洞窟系上流洞窟群のウッサンジョン窟の中には崩壊により橋状の構造になった溶岩橋が発達している



済州島(チェジュド)の拒文岳(コムンオルム)にある溶岩洞窟系上流洞窟群が国家指定文化財の天然記念物第552号に指定された。

拒文岳の溶岩洞窟系上流洞窟群は済州市旧左邑(クザウプ)徳川里(トクチョンり)一帯に発達したウッサンジョン窟、プクオルム窟、大林(テリム)窟のことを指す。これら洞窟には多様な洞窟生成物と洞窟生態系が保たれている。

上流洞窟群は全体的に北東-西南方向に発達している。長さはウッサンジョン窟が2,385mでプクオルム窟が221m、大林窟が173mだ。洞窟の内部には崩壊により橋状になった溶岩橋、溶岩が棚状に長く発達した溶岩棚、洞窟珊瑚といった洞窟生成物が保存されており、Sinopoda koreana、Nesticella quelpartensisなどの洞窟生物も生息している。

拒文岳の溶岩洞窟系上流洞窟群にある大林窟の入り口は洞窟の天井にある

拒文岳の溶岩洞窟系上流洞窟群にある大林窟の入り口は洞窟の天井にある



ウッサンジョン窟は拒文岳から流れ出た溶岩でできたペンディ窟とプクオルム窟の間で発見された。ペンディ窟はユネスコ自然遺産に登録された迷路型の洞窟。ウッサンジョン窟は長さが2,385mに及ぶ洞窟で、洞窟の橋部分が崩れ塞がれているもののプクオルム窟とつながっていることが確認された。洞窟の中には溶岩橋や溶岩棚などが発達しており、韓国では初めて石膏の洞窟珊瑚が発見された場所でもある。

プクオルム窟は通路が陥没し溶岩橋が発達している。

コリアネット キム・ヨンシン記者
写真:文化財庁
翻訳:イム・ユジン
ysk1111@korea.kr